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NEEDS OF THE KAIGO

制度

介護業界というと、キツイ、クルシイ、キタナイの3拍子。3Kともいうのでしょうか?

比べられるのが、医療業界ですね。

どちらも人命に携わる仕事である以上、世の中には必要とされています。しかしながらその勤務実態は最初の1行にあるというイメージが根深いようです。

必要とされているのですが、そもそも世の中に必要とされているという言い方ではだめでしたね。誰のための介護なのか?そうですね!高齢者(障害の方含む)のための介護です!

よく理念的な話の中に「ニーズ」ということばが出てきます。ニーズとは?英語でNeedsは必要性を意味します。なくてはならないもの、不可欠なもの、ですね。要望や欲求はどちらかというと「ウォンツ」でしょうか。

この高齢化社会の日本においては「介護」という仕事、業界自体が「ニーズ」となっている。というような言い方がぴったりしますね。そしてこの介護の現場では利用者様の「ニーズ」を見極める作業が必要不可欠となってきます。

利用者様がいくらお客様だからと言って「あれしてほしい」「これしてほしい」という発言に合わせて介護者がすべてを行ってしまうと、介護者は負担増となり現場での介護職員の不足が加速することは間違いないでしょう。ただでさえ3Kで定着率の低い業界です。また、サービスの内容が過剰となると利用者様の本来行える能力を奪ってしまうという危険性もあるわけです。特に利用者様が認知症の方であれば、記憶障害という症状の中生活しているわけですが、継続して行っていることが記憶障害の進行を抑える方法ともいわれています。その継続して行っていた生活、例えば洗濯を年中、夏冬関係なく風呂場で手洗いしていたとします。「冬の手洗いは冷たいでしょう」と良かれと思ってヘルパーが介入して洗濯機で洗濯をします。そうすると「洗濯を行う」という日常不可欠な作業を行うことができなくなり、いつの間にか、「洗濯ができない」という評価を受けてニーズに置き換わり、「洗濯サービス」が計画書に定着されてしまうという結末に至る場合があります。

そこで経験と知識が豊富なケアマネジャーの登場ではないでしょうか。

ケアマネの業務には「アセスメント」があります。近い言葉では「評価」でしょうか。今現在の利用者様の身体状況、心身機能、ご家族などの人的支援、住環境、栄養状態などを総合的に評価することがアセスメントです。評価した上で、課題はなにかどこか?ニーズはなにか?という判断をしていきます。そして利用者様の介護度(要支援1・2、要介護1~5)に応じて、介護サービスを利用する上での利用限度が決まっているので、その限度に収まるように重要で優先度の高いニーズをサービスとして組み入れていきます。そして出来上がるのがケアプランという計画書です。

ニーズ=生活全般の解決すべき課題

など言われますが、実際のケアプランを見ると個々のケアマネにもよりますが、内容を紐解いていくと「このサービスは本当に解決できるのか?」「これは生活全般に関係するのか?」と思うところは多々あります。

基本理念は「自立支援」であることは念頭に考えられているだろうか?

自立に向けたニーズを考えていきたいものですね。

公式のようにあらわすと

「ニーズ(生活全般の解決すべき課題)」=「過去に普通に行えていたこと」ー「今できること」

となります。普通に行えていたことができなくなるには、主に病気やケガなどによる身体的理由が多いとは思いますが、家族が行なってたがその家族が病気やケガを負ったことや家屋の転居や破損、改修などによる環境的理由、精神的な理由もあると思います。「過去に普通に行えていたこと」には個人差があり、比較すると大きな差になりそうなので、同年代の方や同じ環境の方が行なっていることなどを参考にする場合もあるでしょう。「今できること」はこちらも個人差があることで、このために介護度は7段階に分かれていると言えますね。「解決すべき課題」=ニーズを見出すには、経験知識はないと出せないようにも感じますが、上記の式に当てはめると、きっと今後はAIでもはじきだせるような社会になっていくと想像されます。ということはケアプラン自体もAI作成?と発想を進める方もいらっしゃいますよね?筆者もそうなると想像しています。いやいやサービスを選択するのは利用者様なのでAIがサービスを提案してきて最終的には利用者様が選択するべきですね。

今現在の介護サービスの仕切り人はなんといってもケアマネジャーです。しっかりと利用者様と顔を合わせ、話を聞いて、たまには世間話も交えて、情報収集して欲しいと願います。その方の長年たどってきた人生を生かしながら、今何を必要としているのか?何がないと生活の質(QOL)を下げてしまうのか?家族でできることはあるのか?地域の支えでできることはないのか?そのサービスを提供することで利用者様がどのように豊かになるのか?自立できるのか?などあらゆる面からニーズを見極めていただきたいと考えます。

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